みなさんのご実家やご自宅に、太陽光発電や蓄電池はありますか?
最近、設置している蓄電池を調べ、設定の見直しを行いました。
そのきっかけは、家族が過去に「子どもや孫のために」と設置してくれた太陽光・蓄電池のシステムをもっと活かせないかと考えたことでした。
家族の温かい想いが詰まった大切な設備。
でも、設定を見るとどうやら、発電した電力を高く売れる時代の時のまま。
毎日の電気代節約と、まさかの時の防災対策を両立する方法はないか…。
ズボラな私は面倒臭いので、「放置」できる設定を検討してみました。
今回は、私の現時点で出した結論「フェーズフリー(日常の便利×まさかの備え)」な蓄電池設定を共有させていただきます。
時間がない人のための「4つの設定」
適用機器:オムロン KP-BU98-B(蓄電池) / KP-RC1B-R(リモコン)
以下の4項目をセットすれば、以降はリモコンに一切触れる必要はありません。
(と、ググって探した情報と試算をもとに出した今時点の結論)
全自動で「最大の節約」と「停電対策」を行ってくれるはずです。
- 蓄電動作モード:グリーン
- SOC下限(残しておきたい量):30%
- 夜間充電量:夜間充電なし(0%)
- 停電時充電電力:500W(※停電時モードは「自動」)
詳細は以降をご覧ください。
日常の節約:卒FIT後の仕組みづくり
卒FIT(そつふぃっと)ってなに?
まずは、FITについて。
FIT(固定価格買取制度)の仕組み
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。
環境エネルギー庁「固定価格買取制度」から引用
要するに、
- ソーラー発電した電力を、しばらく(10年)は高く買い取りますよ
- だから、ソーラーパネルを導入してね。
という制度でした。
そして、その制度が終わることを、巷では「卒FIT」と言うそうです。
2009年に開始された買取制度は、太陽光発電で作られた電力のうち、 余剰電力が買取対象となる制度です。
住宅用太陽光発電電力の余剰電力は、固定価格で買取期間が10年と定められていることから、
2019年以降、買取期間を順次満了していくことになります。資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」より引用
これをすぎると、発電した電気が安く買われることになります。

我が家の場合ですが、
FITの期間:40円で買ってくれた。
卒FIT後:8円くらい。
しょぼぼん。
昔は良かった…FIT期間の立ち回り
既にこの環境は終わっているので、さらっと流したいと思います。
- 昼間、FITの特別価格で高くとにかく電気を売る!
- 深夜、安い深夜電力を買って、蓄電池を充電
高く売れる昼は、とにかく売ることを最優先!
そして夜中は電気代が安いので、この時間帯に電気を買う。
この立ち回りが最強だったそうです。
昔はよかった…。
おいうちをかける電気代高騰
現在は、電気代が高騰しています。
このことは解説が不要なほど、みなさんご実感のことと思います。
深夜電力も一緒に値上がり傾向にあります。
参考までに、私の地域では
- 昔:深夜電力12円〜16円くらい
- 今:25円〜28円くらい
です。
ここまでまとめ:FIT期間中の最強の立ち回りが、今は損
- FIT期間中:昼間に高い単価で電気を売る。安い深夜電気を買う。
- 卒FIT &電気代高騰:昼間に安い単価で電気を売る。値上がりした深夜電力を買う。
こういうことが起きてしまいます。
設定見直し!!冒頭の設定へ至る道のり
当記事冒頭の設定を再掲します。
- 蓄電動作モード:グリーン
- SOC下限(残しておきたい量):30%
- 夜間充電量:夜間充電なし(0%)
- 停電時充電電力:500W(※停電時モードは「自動」)
ここに至った理由を、それぞれ解説します。
蓄電動作モード:グリーン
本記事に出てくるオムロン蓄電池には、3つのモードがあります。
- 経済モード:FIT期間に最強。昼はとにかく電気を売る。深夜に電気を買って蓄電池充電。
- グリーンモード:電気は我が家で使う。①家電使用。②蓄電池充電。③それでも余ったら売る。どれくらい蓄電池を残しておくかは設定次第。
- 安心モード:昼は売る。夜は蓄電池へ充電。蓄電池を空っぽにはせず、最低50%キープ。
大体、FIT期間中は業者さんのおすすめで経済モードになる(少なくとも我が家は)かと思います。
安心モードは、てっきりずっと蓄電池を満タン近くキープしておいて災害対策専用モードかと思っていましたが、どうも日中、電気を売る挙動をするらしいです。
だったら経済モードとグリーンモードの2択でいいのでは、と思いましたが…。
安心モードは、「経済モードの動きに準じる」かつ「電池残量50~100(設定次第)でキープ」の動きだそうです。
<経済モード>
太陽光発電の売電を優先するモードです。
FIT契約中(固定価格買取期間中)で売電価格が高い方におすすめです。
・初期設定では「経済モード」です。<安心モード>
停電や災害に備えて、常に一定の充電量を残しておくモードです。
いざというときの安心を重視したい方におすすめです。基本動作は経済モードと同じですが、充電量が50%まで減ると待機します。
50%より少なくなったときは、充電時間帯でなくても50%まで充電します。
・残しておく充電量は初期値では50%です。最大100%まで設定可能です。<グリーンモード>
太陽光発電での蓄電池充電を優先するモードです。
卒FIT(固定価格買取期間終了)で売電価格が下がる方やなるべく自家消費したい方におすすめです。
※完全自家消費(逆潮流なし)ではありません。オムロン公式ページ「経済モードと安心モードとグリーンモードの違いは何ですか?」より引用
SOC下限(残しておきたい量):30%
すてーとおぶちゃーじ と言うそうです。
どんなに使っても、最低ここまでは電池を残しておく、という設定のようです。
さてここで、「電気代節約」だけならば、昼間はソーラー発電で使い、発電量がたらなかったり夜で発電しない時間はガンガン蓄電池を使う、が正義だと思います。
ただ、急な災害時。
具体的には、「停電した時」にノーガードだと怖いと感じます。
ここは、完璧に「あなたにとって最高のオーダーメイド」ができるなら理想です。
それを実現するには、具体的に自分が日頃使っている家電の消費電力を完全に把握する必要があります。
上記の記事の機会があり、たまたま身の回りの家電の必要な電力を調べましたが…。
買い替えであったり、ここまで厳密でなくとも目安程度でわかっているだけでもいいかもしれません。
生成AIのGeminiさんにご協力いただいて、一般的な家庭にある典型的な家電とその電力目安を教えていただきました。
- 冷蔵庫(約30〜50W)
- LED照明(約30〜40W)
- テレビ(約80〜150W)
- スマホ充電(約10〜15W)
- 扇風機や電気毛布(約30〜60W)
一晩:12時間
で計算すると、
消費量は1.42kWh。
この記事で調べた蓄電池 オムロン KP-BU98-Bは9.8kWh。
この30%は2.94kWh。
- Gemini調べの一般的な家電(夜間12時間・災害時想定)の消費電力は1.42kWh
- オムロン蓄電池9.8kWhの30%は2.94kWh
この条件では、倍くらいゆとりがある試算結果になります。
こういうバッテリーはよく変換時のロスとか色々言われますが、さすがに倍あれば、だいたい賄えるのではないでしょうか。
夜間充電量:夜間充電なし(0%)
こちらは、前述の、「夜間電気料金が値上がりした」ことへの対策です。
夜間充電量とは、要するに、「夜、電力会社から電気を買って蓄電池を充電する程度」です。
100%なら、蓄電池が満タンになるまで電力会社から電気を買います。
0%なら、基本的に電力会社から夜間は電気を買いません。
完全に防災観点だったら夜間も電気を買って充電すれば良いと思います。
ただ、電気代節約の観点も加味して、我が家では
- 昼のソーラーで蓄電池をなるべく満タンまで充電
- 夜間はなるべく電気は買わずにに蓄電池で家電を動かす
- 災害対策としてSOC下限30%に設定(前述)
にしました。
こうすることで、
「夜間停電時に災害時に使いたい家電を12時間分動かせる余力」
を残して、
「なるべく蓄電池で家電を動かす」
ことが実現する(はず)です。
停電時充電電力:500W(※停電時モードは「自動」)
これは、災害が起きていない、停電が起きていない時は作動しません。
停電時、緊急時の設定です。
当初私は、この項目は特に気にしていませんでした。
ただ、設定画面を見ると、
0W(初期値)/200W/500W/1000W/1500W
という選択肢がありました。

よくわからないけど、停電した時だから…。
ソーラーパネルから蓄電池に充電するパワーのことだよね?
なら最大の1500wにしといたらすぐ充電されて安心なんじゃないの?
と思っていました。
しかし設定画面に、
「停電時充電電力」の値を大きくすると、電気製品に送る電力がなくなります。
と警告表示がされていました。
公式ページの該当Q &Aを見てみました。
0にすると全く蓄電池には充電されず。
1500にすると、家電に充電がされない。
だから、天気が悪い時は200w
天気が良くても500w
くらいにできると良いそうです。
停電時は、ソーラーがいくら発電する力があっても、最大1500wに制限されるそうです。
停電のときに太陽光パネルから最大1500W(ワット)しか使えなくなる理由は、一言でいうと「お家の中にある『ふつうのコンセント』の安全ルールに合わせているから」です。
中学生のみなさんにもわかりやすいよう、3つのポイントで説明します。
- コンセントの限界: 家にあるコンセントは、すべて「15A(アンペア)」までしか耐えられない設計になっています。これは「100V(ボルト)× 15A = 1500W」という計算になり、これ以上の電気を流すと、コードが熱を持って火事になる危険があります。そのため、太陽光の機械も安全のために1500Wでストップをかけます。
- 太陽光は気まぐれ: 太陽光パネルは、雲がかかると急に発電量がゼロに近くなります。もし3000Wなどたくさんの電気を使える設定にしていると、急に電気が足りなくなったときに、家の家電が一斉にバチンと切れて壊れてしまいます。それを防ぐための「安全マージン(余裕)」として、低めの1500Wに制限しています。
- 外の電線への逆流防止: 停電しているとき、あなたの家で作った強い電気が外の電線に流れてしまうと、外で電線を修理している作業員さんが感電してしまいます。これを防ぐために、外の電線と家を完全に切り離す特別なモード(自立運転)になります。このモードのときに安全にコントロールできる限界が1500Wなのです。
google 検索 AIモード「停電時、ソーラーパネルで発電できる最大が1500wに制限されるのはなぜですか。中学生にもわかるように説明してください」へのAIからの回答より引用
ここから、家電の使用、蓄電池への充電、と配分します。
- 1500w充電設定→家電へ0w、蓄電池へ1500w
- 500w充電設定→家電へ1000w、蓄電池へ500w
こんな感じになるそうです。
- 日中:ソーラー→家電。ソーラー→蓄電池充電。
- 夜間:蓄電池→家電。
このためには、家電にも使える、ソーラー発電しない時間や天候の時のために蓄電池にも充電したいと感じます。
というわけで、500wに設定しました。
ちなみに、停電時モードを自動にしたのは、メーカー推奨です。
停電しているのか、日常通りなのかを自動的に判別して勝手に切り替わるそうです。
おわりに
改めて、本記事で私が現在のところ決定した設定は以下のとおりです。
- 蓄電動作モード:グリーン
- SOC下限(残しておきたい量):30%
- 夜間充電量:夜間充電なし(0%)
- 停電時充電電力:500W(※停電時モードは「自動」)
家族が、いざという時の備えになりつつ、電気代の節約という形で愛を表現してくれた、ソーラーパネルと蓄電池。
導入して10年間の最適設定から、11年目以降の設定切り替えを担うという形で、その愛に応えたい。
きっと、開発した方々も、同様の願いから作ってくださったのではないかと想像いたします。
そして、こういうことで悩めるくらい、安定したインフラを設備してくれた文明と、地球の資源にも感謝いたします。
災害は恐ろしいですが、自然災害が起こるということは、星が生きている証拠で、そんな星に生かされているからこそ、付き合い方を今後も模索していきたいと感じます。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
今回の設定は、ど素人の私が調べた範囲の設定で、より良いものもあるかもしれません。
また、用途によって、より適切な設定もあると思います。
この記事が、一つの考え方と設定方法の参考に、そして、あなたがあなたらしく生きるための土台作りの、何かのヒントになりましたら幸いです。


コメント